大田区立郷土博物館へ行った。目当ては特別展『麦わら細工の世界』である。
大田区立郷土博物館は、都営線最南端の駅、西馬込駅東口から10分も歩けば到着する。
横道に抜ける交差点はたくさんあるものの、ほぼまっすぐに歩いて行くと、坂の途中のような立地に博物館が見える。
正面の自動ドアから入ると左手に受け付けがあってパンフレットを渡してくれる。入館は無料。ありがたい。
特別展は2階展示室の半分程度を使って開催されており、数多くの麦わら細工がショーケースに収められて展示されている。
浮世絵などの紙資料以外は個人的な利用であれば撮影可能ということだったので、気になる形のものは様々な角度から写真を撮影させてもらう。
麦わら細工の歴史関連資料、日本だけでなく海外で作られた麦わら細工、季節にあわせたクリスマス関連の麦わら細工など多くの種類の展示が目を楽しませてくれる。
先日訪問したたばこと塩の博物館の特別展『和モダンの世界』で多数のコレクションを提供していた金子皓彦氏の名前をここでも確認できる。
というよりも、氏の『西洋を魅了した「和モダン」の世界―明治・大正・昭和に生まれた輸出工芸品』に載っていた大田区立郷土博物館学芸員の方との対談を読んで博物館を検索した結果、この特別展を知るに至ったのだった。
特別展のほか、大田区の町工場紹介コーナーや馬込文士村など常設展の内容も興味深い。
残念な気もするが日曜日であっても見学者がほとんどいないので、興味のある展示品を一つ一つ間近でショーケースに顔を近づけてみることができる。
帰りがけに特別展の入口に紹介されていた麦わら細工関連図録のうち『木象嵌 ~日本の木画・金子コレクション~』を購入して帰途についた。
西馬込駅は初めて下車した駅だったので、境界標をチェックしながら歩くと、区の紋章型や「大田区 方向→」という初めて見るタイプの境界標を見つけた。